「『見た目はきれいな死んだ海』になりはしないか」心配―広島県漁連(JF)を訪問し懇談


 昨日(15日)、広島県漁業協同組合(JF)を訪問し、木下裕志代表理事専務とTPPの問題などで懇談しました。
 漁協は商工センターの廿日市寄りにある場所で、私が通った井口高校のすぐ近く。馴染みのある場所です。
 
 木下専務は、冒頭、「カワウ」による河川河口付近での被害について、カワウは一日500グラムの魚を食し、3000羽が一気に餌を求めて移動すること、対策を求めていることなどを話されました。
 TPPについて、「県漁連としても(県内の農協や生協、森林組合などと)TPP反対のネットワークに加わり、定期的に勉強会もしながらがんばっている」ことを紹介。そのうえで「日本がTPPに参加すれば、海外から魚がさらに大量に輸入されたり、肉などの輸入も増えて漁業への影響が避けられない」と危機感を表明されました。
 カワウ被害については、ブルーギルなど外来魚被害同様、さらに調査をすすめ効果的な対策を急いでおこなうことが必要です。
 私が興味深かったのは木下専務が「瀬戸内海は一見きれいになった。でも見た目はきれいだが、生き物が住み続けられる環境になっているかどうかというと、少し疑問だ。昔は海底を少し掘ればゴカイがいくらでもいた。今はいない。漁獲量も確実に減ってきている。『見た目はきれいな死んだ海』になりはしないかと心配している」とおっしゃった点でした。
 「死の海」にさせないよう、国があらゆる手段を講じることが必要です。