広島テレビ「報道特別番組・激論!広島市長選挙・立候補予定者は訴える」(今日、午前2時8分より2時間放映された)での私の発言(要旨)を紹介します。

事前に準備していた原稿ですので、実際の番組内での質問とは、若干質問の内容は変わっています。
他のマスコミへの回答とほどんと同じですが、紹介します。

広島テレビ「報道特別番組・激論!広島市長選挙・立候補予定者は訴える」での私の発言(要旨)


(1)第一に訴えたいこと

ムダな大型開発をやめて、くらし・福祉・防災、最優先の広島市をつくります
 まず、東日本の大震災で被災をされたみなさんに心からお見舞い申し上げます。
私は「ムダな大型開発をやめて、くらし・福祉・防災、最優先の広島市をつくろう」と呼びかけます。
 東日本の被災者の救援・復興とあわせて、市民の「くらしと福祉・防災を最優先」の市政をおこないます。
 ムダな大型開発というのは
 一つは高速5号線・二葉山トンネル工事です。広島空港まで7分短縮するために800億円の税金が使われる。また、広島駅の南北自由通路や広島西飛行場の市営化も不要不急の事業です。
 これらをやめて学校や保育園の耐震化などの施策をおこなえば地域の関連企業にも仕事がまわり、地域経済の好循環もつくれます。


(2)東日本大地震で注目される防災対策

 市の防災計画を東日本震災の教訓をふまえたものに見直し、防災を無視した開発をやめ、小中学校、保育園の安全点検と耐震化を緊急に徹底します。
 市の防災計画を東日本震災の教訓をふまえたものに見直し、防災を無視した開発をやめ、小中学校、保育園の安全点検と耐震化を緊急に徹底します。
 高速5号線・二葉山トンネルは防災面からもすぐに中止すべきです。
 学校の耐震化、津波・高潮対策と防潮堤の早急な完了、なども急ぐべきです。消防や住民などを中心とした地域防災力を強化することも必要です。
 もう一つは、国に対し、原子力行政のあり方の転換を求めます。「安全神話」と決別し、全国の原発の総点検をおこなった上で、エネルギー政策を原子力から自然エネルギー利用へと転換することを求めます。あわせて上関原発建設計画は計画そのものの中止を求めます。


(3)ヒロシマ・オリンピック招致

 オリンピック招致計画は白紙撤回して、終わります。
 この問題では何より、市民の総意を大切にする立場が必要です。
 巨大な大会を運営するという面でも、財政の面でも、開催地に選ばれる上でも、市民の総意が大前提です。
 しかし、昨年9月に発表した「広島オリンピック開催計画(案)」は、市民の間でも賛同が広がらずゆきづまったことは否定できない事実です。
 これは、私たちの集めたアンケートでもシビアな反応が寄せられています。
 オリンピックそのものは素晴らしい大会です。しかし、「市民の総意」という面からリアルに見れば開催にはムリがあります。きっぱりと終結すべきです。


(4)12年続いた秋葉市政の継承

(秋葉市長がどうかというよりも)自治体本来の役割、「住民のくらしと福祉・防災第一」の立場を貫きます
 秋葉市政については、これまでも私たちは、いい面はのばし、問題点は正すという「是々非々」のスタンスで臨んできました。
 いい面とは、①秋葉市長就任当初、年間2000億円だった土木費を半減させ、市の財政再建を軌道に乗せたこと、②核兵器廃絶や、障害者施策や子育て支援には前向きにとりくまれたと思います。
 問題点で言えば、先の今年度予算の議会で広島西飛行場の市営化や南北自由通路など、浪費的予算を提案したこと、学校の統廃合をすすめようとしたこと、公立保育園に民間移管をすすめようとしたことなどです。
 新しい市政運営については、秋葉市長がどうかというよりも、自治体本来の役割、「住民のくらしと福祉・防災第一」の立場を貫くことが基本です。


(5)広島西飛行場の存廃

 廃止します
 広島西飛行場は廃止します。
 「市営化」は、滑走路のかさ上げとターミナルビルの建設で90億円、空港周辺の開発を含め、100億円、県用地買い取りで100億円など、今後200億円の税金を使う巨大事業です。
 東京便を誘致したいようですが、来るメドはない。しかも、もし来たとしても年間4億円の赤字が見込まれています。
 そもそも本郷に新空港を移転する際、「広島西飛行場は廃止する」ということを住民に約束してきたわけですから、廃止しかありません。


(6)旧広島市民球場の跡地整備

市民のみなさんの意見をよくきいて今後の活用は検討します
 市民のみなさんの意見をよくきいて今後の活用は検討します
 この問題では色々な意見がまだたくさんあるので、よく市民の意見をきいて今後の活用は検討します。
 旧広島市民球場は広島の戦後の復興を見守ってきた「復興遺産」です。「樽募金」など、市民にとっては思いの詰まった施設です。私も中学生の頃、阪神ファンでしたが、広島市民球場に足を運び、「さわやかな応援合戦」をしたものでした。
 跡地については今出されている公園案なども含め、市民の意見をよく聞いて活用を検討するべきです。
 ただしそれが税金のムダづかいになるような大型開発につながる施設建設となる案には反対です。


(7)平和行政の今後

 核兵器廃絶を現実のものにする、そのために徹底してイニシアチブを発揮する平和行政をおこないます
 核兵器廃絶のためには私は①核兵器廃絶国際条約をむすぶ、②国の「核抑止力論」(核兵器があるから平和の均衡が保たれるという立場)をすてさせて、被爆国としての役割を発揮させることが大切だと考えています。
 被爆ヒロシマの役割ははやり今なお被爆者を苦しめる被爆の実態を正確に、受け継いで世界に発信することです。私たちの世代は、被爆体験を直接聞ける最後の世代です。今の平和行政はそういう人類史的な役割を自覚して進めることが必要です。
 黒い雨の指定地域を事実に基づいて広げ、原爆症認定問題も前進させます。


(8)子育て支援策などを含む財政問題(特に子ども医療費など)

ムダな大型開発公共事業をやめて子育てを保障するための財源をつくります
 子育てを保障するための財源は、ムダな大型開発公共事業をきちんとやめる、見直すことです。
 子育ての問題で、急がれるのは、保育園の増設、医療費の小学校卒業までの無料化、学校や保育園の耐震化と小中学校のクーラー設置だと思います。これらは緊急要求です。
 公立保育園を民間移管しようという動きは広島市の公的責任を投げ捨てる態度ですから反対です。
 ムダな大型開発をやめるとは、一つは高速5号線・二葉山トンネル工事の中止。800億円の事業です。二つは広島駅の南北自由通路は180メートルの通路を127億円かけて設置することの見直し、三つは広島西飛行場の廃止です。市営化すれば200億円の市民の税金が使われることになりますから、廃止します。


(9)これからの広島市ビジョン

くらし・福祉・防災、最優先の広島市をつくります
 「くらし・福祉・防災、最優先の広島市をつくる」ことです。
 東日本大震災は災害に強いまちづくりを本気ですすめるよう、私たちに突きつけられたような気がします。
 「住民のくらしと福祉を守る」という自治体の原点と「災害から住民のいのちを守る」という自治体の責務を一体に、役割を果たす広島市をつくるということです。テレビで被災されたみなさんを見て、それが一番だと感じます。
 そのために私は
 一つはムダな大型開発はやめ、福祉とくらし・防災最優先の立場に立ちきる広島市をつくります。
 二つは、地域産業を徹底して応援する広島市です。中小企業を応援して地域経済の循環をつくり活性化します。
 三つは、被爆ヒロシマの悲願である核兵器廃絶を現実のものにする市政です。